四半世紀ほどのユネスコの仕事を通してシュタイナー教育の存在意義に気づく場面がしばしばありました。
非暴力や持続可能な未来などの壮大なテーマを掲げて地球規模課題に挑む「国連の良心」はユートピアを想い描くあまり無力さを指摘されたり、その重責に押しつぶされそうになったり……。
そんな時、オルタナティブは在る、この社会は生きるに値するんだ、と諭してくれたのが世界中のシュタイナー学校でした。
時代に翻弄されずに、いつも力強く、しなやかに歩み続けてきた100年の軌跡……。昨今、その使命は増しているように思えてなりません。