ヴァルドルフ/シュタイナー教育の100周年、そして日本での30周年にわたる取り組みに、敬意とともにお祝いを申し上げます。
そして、今日という日をシュタイナー学校、フリースクール、その他様々な「多様な学びの場」「多様な学びの実践者」たちが手を取り、協力し合いながら迎えられることを何よりうれしく思います。
日本、そして世界では技術の発展と同時に、持てる者が持たざる者を支配し、互いが互いを監視し合い、均質化(多様性の排除)を迫る社会が到来しつつあります。そんな世界の潮流に抗い、この世に生きるすべての人が人間らしく幸せに生きるために力を発揮していきたいと私は考えています。そしてその活動を共に進めていける仲間がこんなにもたくさんいることが嬉しいのです。
「教育で社会を変える」だなんて、そんなおこがましいことを考えているわけではありませんが(学びは「学習者自身」のためにおこなわれる営みですから)、私たちは私たちが働き、生きる場を、多様性が尊重され、全ての人が人間らしく自由に生きられる場にしていきましょう。そうやってつくられた場が、互いの違いを尊重しながらもつながりあい、いずれは健康な社会の再建にもつながっていくことを夢見て。
道のりはまだまだ長く、目指す理想は遠くも感じますが、今を生きる子どもたち、そしてこの先30年後、100年後の世界。その両方を見ながらこれからもともに歩んでいきましょう。
これからもよろしくお願いいたします。