シュタイナー学園に通っていた息子の9年間を振り返ってみると、本当にあっという間でした。しかしその僅かな時間の中で、「いかに生きるか?」という人間としての命題を築く、良質な土壌がしっかりと育まれたと確信をしております。
無限の力を秘めた種子が芽を出すまでの間、ゆっくりと命の尊厳を慈しむ視点で見守り続けてくださいました先生方。そしてその愛と信頼に満ちた環境のお陰で、息子は今、魂が躍動する道を真っ直ぐに歩んでいます。
「マミー、生きるってことがアートなんだよ! 好みに従って生きるってことがね」
そう言って19歳の夏、夢を抱きアメリカへ旅立って行きました。大地に張り巡らされた根っこは栄養分をしっかりと蓄え、軸となる幹を太くしながら、初々しい枝葉は太陽に向かってぐんぐんと両手を広げて伸びています。
この素晴らしいシュタイナー教育を100年もの間、灯を絶やすことなく受け継いできて下さいました先人の功績と偉業に、心からの感謝と敬意を表します。シュタイナー先生はこれから先もずっと、優しい微笑みを浮かべながら、私たちと共に在り、共に育み、共に歩んでくださるに違いありません。
100周年おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。