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【お知らせ】第1~8学年全カリキュラムが刊行されました

『シュタイナー学校の全カリキュラム 第1~第8学年編
中心授業づくりのアドヴァイス、専科の授業の全体像、クラス運営と保護者の取り組み 』

ドルナッハの精神科学自由大学教育部門と自由ヴァルドルフ学校連盟研究部門の合同プロジェクトによる1~8学年のヴァルドルフ・カリキュラムの日本語訳版が刊行されました。 最新の知見が盛り込まれたヴァルドルフ・カリキュラムの全体像が日本語でお読みになれます。 刊行元である東京賢治シュタイナー学校でお求めになれます(一般書店では入手できません)。

  • 著:精神科学自由大学教育部門、自由ヴァルドルフ学校連盟教育研究部門共同プロジェクト
  • 訳:鳥山雅代、ヴィリギリウス・フォーグル
  • 発行:東京賢治シュタイナー学校
  • 発行:東京賢治シュタイナー学校
  • 定価:5,000円+税(送料1冊380円)
  • ご注文・お問い合わせは:
    東京賢治シュタイナー学校
    Tel.042-523-7112/Fax.042-523-7113

【ご挨拶】2019年のはじまりに

はた りえこ(日本シュタイナー学校協会代表)

2019年が始まりました。地球の上には、様々な夜明けがあります。迎え方も異なります。時にはゆったりとし、ある時はとても集中する私たちの日常にも、大きな変化を意識する時が何回かあります。

今年は、ヴァルドルフ100周年、1919年ドイツ-シュツットガルトに最初のヴァルドルフ(=シュタイナー)学校が創立され、激動の歴史を経て、世界中に1,000を越える学校を生み出す潮流となった100年が、次の100年へと移るのがはっきりと意識される時です。

しかし、この移行は、私たちが何もせずには起こりません。ヴァルドルフが次の100年にも有効な理念と方法として発展していくには、何が大切なのでしょうか。3つのキーワードが浮かんできます。

  • 持続可能であること
  • 当事者意識
  • 生きる生命となる人間像

経験を重ねてきたヴァルドルフ学校は、未来に生きる力を持つ卒業生たちを送り出していますが、教育の担い手は老齢化しています。日本では学校数も生徒数も決して増え続けてはいません。世代の老化自体より、創造性や方法が硬くなるのを克服することが肝心なのかもしれません。健康に生きるための土と水と空気を次世代に渡すために多くの創意と労力が要るように、教育の分野でも、子どもの健康な成長を可能にするために、その都度新しい方法が編み出されます。発想の転換も、時には必要です。

「部外者は一人もいない。皆関わりあっている」ある美術展の展示でみつけた言葉です。展覧会のテーマは、ポストネイチャー。一個の生態系である地球の現在の危機やメッセージがアートで表現されていました。

目の前の子どもに向かい、教員と親と共に働く、この行為が、時代と社会に何かを発信する力になることが、これからは重要です。ヴァルドルフ教育に心を寄せる人だけでなく、無関心な人、反感を抱く人にさえ、何か意味を持つものを私たちは伝えられるでしょうか?ヴァルドルフ学校は小さな教育運動ですが、現代に灯る一点の明かりとなって、世界を変えようとする他の輝きと共存したいと思います。

人が育つ原動力となるのは、「人生は生きるに値する」という感覚を私たちにもたらす人間像ではないでしょうか。一人ひとりが全くユニークな存在であり、誰の中にも、太陽の光のように他の存在にはたらきかけられる力があること―人間の尊厳を支える認識あるいは直観が、ヴァルドルフ教育の根幹にあります。こうした人間像を他者の中に見出だす努力と、人と人そして人と事物との直接の出会いがあります。

年の始まりに、みなさんの仕事と生活に新しい力と勇気と光を望み、100周年の行事などで、各地でお会いすることを楽しみにしています。

2019年1月3日 

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ヴァルドルフ/シュタイナー教育100周年

【報告】第一期連携型教員養成講座が開講しました

日本シュタイナー学校協会連携型教員養成講座
夏の講座の様子

第一期開講/夏の講座のご報告
中村重郎(京田辺シュタイナー学校)
2018年10月25日

この夏2018年8月18~19日、連携型教員養成講座第1期は始まりました。会場校の横浜シュタイナー学園には日本全国から41名もの方が集まって下さり、私たち教員と共に2日間を過ごしました。

夏の講座の講師である鳥山雅代(東京賢治シュタイナー学校)、中村真理子(京田辺シュタイナー学校)、神田昌実(横浜シュタイナー学園)の講座、ヴィリギリウス・フォーグル(東京賢治シュタイナー学校)のオイリュトミー、根岸初子(シュタイナー学園)の言語造形と、内容は多岐にわたり、私たち教員にとってもたいへん楽しく、興味深く、大きな学びとなるものでした。受講生の皆さんも口々に「楽しい」「大きな学びを得た」と仰っておられました。

18日夕方に行われた交流会では、皆さんに自己紹介をお願いしました。皆さん本当に色々なバックグラウンドをお持ちで、その多様さ豊かさにはスタッフも受講生の皆さんも驚いておられました。 「・・・ニュージーランドのシュタイナー学校に子どもを通わせ、スタッフとして働いてきた。ある時日本のシュタイナー学校から留学生を受け入れ、何かとても感銘を受けた。その後日本で自分の出来ることをしようと決め、ここにいる」「・・・学校や社会への違和感から日本を飛び出し、世界を旅した。そこでアフリカに魅入られ何年間かを過ごした。その後、もう一度日本に戻ろう、シュタイナー教育を学び、自分の出来ることを始めようと思った・・・」「・・・公立学校で日々奮闘しながら、理科の授業でこっそりとシュタイナー教育を取り入れ、その魅力を実感している。シュタイナー教育に自分自身が救われているとも感じる・・・。」

そうした一人ひとりのお話、今の思いを聞いているうち、私の中には、何とも表現しがたい思いが湧き上がってきたのです。・・・それぞれの人生、それぞれの場所を経て、私たちは、今、ここに集っている。それは、何か奇跡にも近いことなのではないか・・・。そう感じたのです。「この出会いに感謝し、大切にしていきたい」。心からそう思ったのでした。 皆様、本当にありがとうございました。

【公開】デジタル化時代の子どもの教育憲章

2018年10月17日、国際ヴァルドルフ教育フォーラムが2018年5月に採択した「デジタル化時代の子どもの教育憲章」の日本語訳を公開しました。

急速に発展するIT化社会のなかで、深刻化するIT機器の子どもへの影響に対して教育社会がとるべき姿勢をまとめた宣言文です。この内容を幅広く共有していただき、現場の取り組みにご活用いただくとともに、これらの認識が発展するIT社会における良識として定着するよう、各方面へ働きかけてくださるようお願いします。

【NEWS】愛知シュタイナー学園が認定NPOの承認を受けました

2018年9月28日、愛知シュタイナー学園が愛知県より認定NPO(認定特定非営利活動法人)の承認を受けました。

継続性のある質の高い活動が、さらにその公益性を公的に認められたことになります。認定NPO団体への寄付行為には税制上の優遇措置がありますので、ご支援よろしくお願いいたします。

【後援】11月23日「オイリュトミー療法と歯列矯正」

歯にあらわれる体と心のあり方

2018年11月23日(祝)に開催される日本オイリュトミー療法士協会主催の医学講座を後援いたします。講師はオイリュトミー療法士のマライケ・カイザーさんと歯科医の山本勇人さん。歯と子どもの発達の関係、歯列とオイリュトミー療法の関わりについての興味深い講演会です。

【日時と開場】
2018年11月23日(金祝) 13:30~16:30(13:00開場)
日能研本社ビル(JR新横浜駅北口より徒歩7分)
開場地図(外部サイト)

【プログラム】

  • 13:30~14:45「歯の生えかわりから診る子どもの成長」
    講師:山本勇人(歯科・口腔外科医師)
  • 15:00~16:30「オイリュトミ療法による歯列矯正の可能性を探る」
    講師:マライケ・カイザー(オイリュトミー療法士)
  • 主催:日本オイリュトミー療法士協会

【申し込み情報】

  • 対象:一般の方、教育に関わる方、医療従事者全般
  • 定員:100名
  • 定員:参加費:前売3,000円/当日3,500円
  • 申込先:日本オイリュトミー療法士協会
    FAX 045-423-3727(夜10時まで)/ info@eu-therapy.jp
    ※ 氏名、職業(所属)、連絡先(住所と電話番号)をお知らせ下さい。
    ※ 申し込み後、以下に参加費をご送金下さい。
    ゆうちょ銀行 10230-20455331
    (店名 〇二八 店番 028 普通 2045533)
    日本オイリュトミー療法士協会

詳細は以下のページをご覧ください。
http://eu-therapy.jp/

【後援】10月 インゲン・シュナイダー氏によるエクストラレッスン講演会

2018年10月に開催されるルドルフ・シュタイナーの人間学に基づいた発達支援の専門家インゲン・シュナイダー氏来日講演会を後援いたします。日本エクストラレッスン協会の主催による講座で、東京と大阪で開催されます。

困難を抱える子どもたちの初期の発達段階に生じた課題に目を向けて支援していくエクストラレッスンについて、多くの方に触れていただく機会です。

【講座日程】

  • 一般公開講座
    2018年10月6日 東京(国立オリンピック記念青少年総合センター)
  • 特別公開講座
    2018年10月7日 東京(横浜シュタイナー学園十日市場校舎)
    2018年10月13日 大阪(大阪市立青少年センター・ココプラザ)
    ※ シュタイナー教育関係者、アントロポゾフィー医療従事者・看護師・療法士向けの講座となります。
  • 主催:日本エクストラレッスン協会

【詳細】
詳細情報は以下をご覧下さい
日本エクストラレッスン協会 お知らせページ

【共催】9月21日関西「シュタイナー教育100年の歩み」

クリストフ・ヴィーヒェルトさん

クリストフ・ヴィーヒェルトさん講演会
「シュタイナー教育100年の歩み」

最初のシュタイナー学校が出来てから、来年100年目を迎えようとしています。シュタイナー学校が始まった当時の時代の衝動と、そこから100年の歩みを経て、現在に至る世界各地への広がりの様子について、スイス・ゲーテアヌムの精神科学自由大学教育部門の代表として長年その様子を見てこられた、クリストフ・ヴィーヒェルトさんにお話していただきます。

中でもその豊富な実際の経験から、この教育によって育っていくものについて具体的にお話していただこうと思います。また「人を育てる」ということにおいて、時代や地域によって“変わるもの”と“変わらないもの”について、ヴィーヒェルトさんがどのように感じてこられたのかを伺いたいと思います。

シュタイナー学校教員の世界カンファレンスやアジア会議などで、毎回のように講演をされ、多くのシュタイナー学校教員に力を与えてこられたヴィーヒェルトさんの示唆に富んだお話を聞ける、本当に貴重な機会となりますので、是非ご参加ください。

クリストフ・ヴィーヒェルト Christof Wiechert
1945年生まれ。オランダのデン・ハーグ・ヴァルドルフ(シュタイナー)学校に通う。大学で教育学と地理学を学んだあと、デン・ハーグ・ヴァルドルフ学校で30年間、教師を務める。この間、オランダ国立ヴァルドルフ教員養成所の設立に携わる。オランダアントロ・ポゾフィー協会理事。2001年10月より2010年12月末までスイス・ドルナッハのゲーテアヌム教育部門代表。今もアジアを含む国内外で講演活動を行い、豊かな経験知と深い人間観をユーモアを交えてわかりやすく語る。

【共催】9月16日東京「未来を生きる子どもたちに必要なこと」

クリストフ・ヴィーヒェルトさん

クリストフ・ヴィーヒェルトさん講演会
「未来を生きる子どもたちに必要なこと
  - シュタイナー教育を通して育つもの」

シュタイナー教育は来年100周年を迎えます。100年前も今も変わらない大切なものを守り、同時に、時代と共に変化する柔軟さと勇気をもってシュタイナー教育は未来へ進みます。

自らヴァルドルフ/シュタイナー教育を受けて育ち、ヴァルドルフ/シュタイナー学校の教師として多くの経験を持つクリストフ・ヴィーヒェルト氏を講師にお迎えして、今、大人が成長する子どもたちに向きあうための指針を語っていただきます。

  • 本講座は申し込みが定員に達しました
  • 参加費:
    一般:3,500円
    幼児教育協会会員・シュタイナー学校教師・シュタイナー学校保護者:3,000円
  • 申込:日本シュタイナー幼児教育協会事務局 jaswece.jimu@gmail.com までお申込みください。
    件名を「ヴィーヒェルト講演会」 とし、1.お名前、2.会員/一般の別、3.所属園または所属校、4.緊急連絡先、以上をご明記の上お申し込み下さい。
  • 参加費を事前に下記口座にお振込ください。入場時に振込控えをご提示ください。
    ゆうちょ銀行
    一般社団法人日本シュタイナー幼児教育協会
    00270-2-45408
    *会場でのお支払も可能ですが、定員がございますので必ず事前にお申込みください。
    *キャンセルの場合、払い戻しはできませんが代理の方の参加は可能です。

クリストフ・ヴィーヒェルト Christof Wiechert
1945年生まれ。オランダのデン・ハーグ・ヴァルドルフ(シュタイナー)学校に通う。大学で教育学と地理学を学んだあと、デン・ハーグ・ヴァルドルフ学校で30年間、教師を務める。この間、オランダ国立ヴァルドルフ教員養成所の設立に携わる。オランダアントロ・ポゾフィー協会理事。2001年10月より2010年12月末までスイス・ドルナッハのゲーテアヌム教育部門代表。今もアジアを含む国内外で講演活動を行い、豊かな経験知と深い人間観をユーモアを交えてわかりやすく語る。