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子安美知子さんのご逝去に接して

著書『ミュンヘンの小学生』(1965年,中公新書)がきっかけとなり、シュタイナー教育が日本社会に広がる基礎を築いた子安美知子さんが、2017年7月2日早朝にその生を全うされ旅立たれました。

著作や講演を通じてこの教育への理解と関心を社会に広げ、シュタイナー教育やその背景にある考え方の学びの場であるシュタイナーハウスの創設や、日本で初めてのシュタイナー学校の設立に尽力されました。ヴァルドルフ教育が、より親しみやすいシュタイナー教育という呼称で定着したのも、子安美知子さんの働きがあってのことです。

日本で最初のシュタイナー学校が開校して30周年を迎える今年、子安美知子さんはその30年を総括する意味を込めた編著『日本のシュタイナー学校が始まった日』を、病を押して刊行されました。同時代を生きた多くの肉声が綴られた本書を残して旅立たれた子安美知子さんに向けて、本協会の会員一同より心よりの敬意と感謝をここに記させていただきます。

『日本のシュタイナー学校が始まった日』(精巧堂出版刊、子安美知子・井上百子編著)

【後援】大阪府立大「シュタイナー教育100 周年に向けて」

シュタイナー教育100 周年に向けて - あらためてその現代的意義を考える

来る2017年8月4日(金)に大阪府立大学が開催するイベント「シュタイナー教育100 周年に向けて - あらためてその現代的意義を考える」を日本シュタイナー学校協会は後援しています。

同大学が開催している教師のためのシュタイナー教育ゼミナールのオープン講座として行われるもので、日本シュタイナー学校協会代表はたりえこと吉田敦彦大阪府立大学副学長が語り合います。

詳細は以下のページをご覧ください。
http://www.osakafu-u.ac.jp/event/evt20170804/

100周年に向けて:代表より挨拶

Waldorf-100 logo

ヴァルドルフ/シュタイナー教育100周年に向けて

日本シュタイナー学校協会代表 はた りえこ
2017年4月1日
2017年:日本で30周年

日本で最初の学校である東京シュタイナーシューレが生まれた1987年から、2017年の今年で30年になります。ビルの一室、1年生8人からの出発でした。

30年というと、人の成長を思います。30歳は人が成人して自分の生きる職業や課題に向かってしっかりと立つ頃です。日本のシュタイナー学校も、全体としては10回12年生を送り出し、卒業生たちの社会での活動が伝えられるようになりました。あたたかさの中で育まれた彼らが、自分の命への信頼をもって、「人と世界のために何ができるだろう」と生きる姿は、私たちの希望です。

2019年:世界で100周年

そして100年というと、世界と時代の変化を思います。1919年、第一次大戦後の激動のヨーロッパで、ヴァルドルフ/シュタイナー学校は「現代と近い未来のための学校」として誕生しました。最初の学校は20年を待たずにナチス政権下で閉鎖され、中断の時を経ながらも復興し、以来、シュタイナー教育も世界中に広がりました。

シュタイナー教育100周年-ヴァルドルフ100-は、決して100年の困難と喜びの回顧ではなく、次の1世紀に、国や民族を越えて拡がったこの教育運動は何ができるか、という問いです。

シュタイナー学校をつくる者たちは、世界中どこの国でも、直接の出会いを何より大切にします。

子どもと教員とが出会い、その橋を親に、同僚に、地域、国、そして世界へと広げていく中で、人と人との交流も、波紋のように大きく深くなります。私たちは、日々の教育に向かいながらも、近隣のアジアの学校、そして世界中の学校へと、時代の動きを感知する感覚器官をひらいていきたいと思います。シュタイナー学校から巣立つ若い人たちのように、「世界のために今自分に何ができるか」を問いながら。


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【出展】第4回多様な学び研究実践フォーラム in 関西

日本の教育に多様性をもたらし、もっと豊かな教育社会を築いていこう。そんな志をもった人たちが集う毎年恒例のイベントに日本シュタイナー学校協会もブース出展します。

今回は昨年末の臨時国会で「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(通称:教育機会確保法)が成立したことから、熱を帯びた集会になりそうです。当協会では会員校各校のパンフレットともに新しいパンフレットを用意して、ブースでお待ちしています。

スタッフを見かけたら、気軽にお声かけください。

【出展】シュタイナー子育てフェスタ2017 in 代々木

日本シュタイナー幼児教育協会主催の「シュタイナー子育てフェスタ2017」にブース出展します。

日本のシュタイナー教育に基づいた子育て実践、幼児教育実践の生きた姿に触れ、幼児教育以降の教育との連携について考える貴重な機会です。当協会では会員校各校のパンフレットともに新しいパンフレットを用意して、ブースでお待ちしています。

スタッフを見かけたら、気軽にお声かけください。