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【連携型教員養成講座】夏の講座2022 ご報告

2022年9月1日 更新

日本シュタイナー学校協会連携型教員養成講座
連携型教員養成講座2022年夏の講座を終えて
  • 開催日時 :2022年8月20日(土)、8月21日(日)
  • 会場: 東京賢治シュタイナー学校
  • 受講者数 :74名(オンライン受講:16名)
    • 継続:1・2・3期生 51名
    • 新規:4期生 23名

2018年度から始まった連携型教員養成は、コロナ禍により20年夏の講座は見合わせとなり、続く21年夏はオンライン開催が実現し、さらに1年を経て迎えた今夏となりました。東京での開催を見据えて常に感染動向を注視し続けて検討が重ねられ、今回は「人から人へ」の対面開催を決断すると同時に、一部を同時オンライン配信する形となりました。

この2日間、会場全体に学びへ向かう清々しい熱気が感じられ、この前日・前々日に同会場で行われた全国シュタイナー学校教師の集いの熱がそのまま伝導していっているかのようにも感じられました。

具体的な内容をご紹介いたします。

初日の朝は一堂に会した受講生に向けて、日本シュタイナー学校協会代表のはた りえこによる挨拶から始まりました。話はシュタイナー学校運動草創期の授業にも及び、時代の変遷を経て今ここに受講生が集っていることの深い意味についても言葉が向けられました。その後、この機に連携型教員養成実習コースを修了された3名の方への認定証授与が行われ、皆から大きな拍手が送られました。その温かな響きの中に、この教育が「人から人へ」と時代を越えてしっかりと灯をともし続けてきたことの、一つの証を見た思いがしました。

午前中には、鳥山雅代(東京賢治シュタイナー学校。以下東京賢治)による「シュタイナー教育の人間観」の講義、続いて中村真理子(京田辺シュタイナー学校。以下京田辺)による「人間学」・神田昌実(横浜シュタイナー学園。以下横浜)による「お話」・中村重郎(京田辺)による「高学年 歴史」・横地優代(愛知シュタイナー学園)による「低学年 数」の選択4講座が行われました。

夕方の時間には、3グループに分かれての振り返りの会が行われました。そこでは、参加者お一人お一人から、思い思いに実感のこもった言葉が聞かれただけでなく、真剣に向き合うからこそ湧き出る様々な問いの共有などもされました。場を共にしながらお互いの心に耳をすますことができる、その体験がいかに豊かなものなのかを改めて深く認識する時間となりました。

さて、感染拡大に伴い対面参加のかなわない方などに向けて、午前中の鳥山による講義と中村重郎の講座に限り、オンライン受講体制が用意されました。この体制構築においては、会場校以外のスタッフの技術と労力に負う部分が多く、会場校を代表してこの場をお借りして心からの感謝を伝えさせていただきます。また、「連携型」の名の通り、学校の枠を超えてともに仕事を成し得たことに大きな喜びを抱いたことも、併せてこの場に記させていただきます。

最終日の締めくくりは、今回をもって晴れて基礎コース修了、および、学びのコース修了を遂げられた皆様への修了証書授与式でした。式の会場が奇しくも新築間もない建物だったということも、新たな門出にふさわしく、明るく新鮮な空気に満ちたお祝いの場となりました。

思えば2019年に日本を含めて世界的に祝われた「ヴァルドルフ/シュタイナー教育100周年」から3年の歳月を経て、今夏、文字通り「次の100年」へと皆で歩みを進められた2日間だったと言えるでしょう。

                      文責 小澤 周平 (東京賢治シュタイナー学校)